ドゥオモ・サンタ・レパラータ遺構


 

ドゥオモは正式名称をサンタ・マリア・デル・フィオーレ「花の聖母寺院」といい、聖マリアにげられた教会です。しかしドゥオモ建造以前にここに建っていたのは、別の聖人に捧げられたもう少し小さな教会でした。それがサンタ・レパラータ教会です。

聖レパラータは、あまり有名でない中近東の聖女です。フィレンツェの住民は何故この人に教会を捧げていたのでしょう?

     

大聖堂に建てかえる際、フィレンツェの人達は献上する相手をメジャーな聖人に乗り換えてしまいました。マリア様といえば聖人の中でもその知名度も立場もダントツですからね。

サンタ・レパラータ教会はドゥオモの礎となり、現在は遺構として観ることができます。

ドゥオモ中央にある大きな円形の模様のちょっとはずれに地下遺構に入る階段があります。

     

昔の教会の床のモザイク模様がところどころ残っています。見学する時には足場の上を順路に従って進みます。

     

おそらくサンタ・レパラータ教会にゆかりの、高位聖職者たちの墓石でしょう。ラテン語が読めればいつ頃の誰のお墓なのかわかるのにな。

     

驚いたことに、この廃墟の中にサンタレパラータの聖遺物(遺骸の一部?)とおぼしきものが、いまだに残されているのです。壁の穴のようなところにぽつんと置いてありました。

フィレンツェ人に見捨てられた聖レパラータはどのような気持ちで上のドゥオモを眺めているのでしょうか。

ここは結構面白いです。なにより「古い」のがいいいです。ひょっとしてここで遺跡の魅力に目覚めたかも。よってちゃおちゃお推薦!