サン・ロレンツォ教会


 

マルテッリ通りを北に進み、メディチ・リッカルディ宮の角を左に曲がるとサンロレンツォ教会が見えてきます。

この教会はメディチ家の大きなバックアップで建てられ、メディチ家と強いつながりをもっていました。建物は1460年に完成しましたが、正面のファサード部分は未完のままです。

ここはかなり朝早くから開いているため、朝の散歩がてら訪れるのにいいでしょう。

     

内部に入ると意外に明るい印象です。3廊式の構造で、優雅で洗練されたアーチが並んでいます。天井は美しい格間です。(写真右、下)

側廊には他の教会と同様に礼拝堂が並んでいます。またフレスコ画などによる壁面装飾も無く、全体にさっぱりとした感じです。身廊中央部左右にドナテッロの手になるブロンズ製の説教壇がみられます。(写真右下)

     

これは中央礼拝堂左、マルテッリ礼拝堂にあるフィリッポ・リッピの「受胎告知」。
   

写真左上;中央礼拝堂のキリスト像。どの教会もそうですが、中央礼拝堂の祭壇は立派で豪華です。その教会の意地が込められているようです。

対照的に教会の側面部等のその他の部分には、教会の歴史が込められています。

写真上;D・ダ・セッティニャーノ作「秘蹟の祭壇」。

写真左;ヴェロッキオ作「コシモ・イル・ヴェッキオの墓碑」。

     
この教会は、全体に優雅でさっぱりした印象です。また観光客の数も少なく落ち着いています。
まわりの市場で買い物をした後や、後ろにあるメディチ家礼拝堂に行く前に立ち寄ってはいかがでしょうか。