Duomo・1


 
ドゥオモ、花の聖母寺院。「どーも」と呼んでしまう人も多いのではないでしょうか。

世界有数の大きさを誇るこの寺院は、13世紀に建造が始まりました。左の「ブルネレスキのクーポラ」を架け終わったのが1436年、正面のファサードは19世紀に完成しました。

このドームの建設にあたってのエピソードは大変面白いもので、ご存知の方も多いと思います。

できるかどうか保証のないものを設計し、建て始めてしまう、13世紀のフィレンツェ人の前向きな姿勢に脱帽します。

       

ドゥオモ正面のファサード。ここはフィレンツェを初めて訪れた人がまず最初に見に行く場所でしょう。そしてすばらしい感動に胸を打たれるのではないでしょうか。

白と緑の大理石で装飾されたこのファサードはミラノのドゥオモと同様にイタリアンゴチックの典型です。

この教会の一番の見所は、実はこのファサードかもしれません。

写真を撮らずにはいられないのですが、後ろに下がれないため、1枚に全貌が入りません。

       

教会入り口の近くにある「聖ザノービ」。フィレンツェの初代司教だそうです。

教会の後陣にはギベルティ作の「聖ザノービの棺」が安置されています。

       

超豪華な正面から比べると、簡素な印象のする聖堂の内部。ちょっと拍子抜けします。

とにかく広い空間で、サンピエトロ、セントポールに次ぐ大きさを誇っています。この空間は当時フィレンツェの住民全員を一度に収容できました。市民ホールのようですね。

入り口から正面礼拝堂を見て。

       

聖堂内部でとても目を引くのは2枚の騎馬像です。上がウッチェッロ作「ジョンホークウッド騎馬像」。 こちらはカスターニョ作「ニコロ・ダ・トレンティーノ騎馬像」。この2枚の騎馬像はどちらもフィレンツェに貢献した傭兵隊長です。
       

正面入り口上の時計とステンドグラス。 この時計盤もウッチェッロ作です。とても大きいものです。
       
これは側廊に置かれている「イザヤの像」。旧約聖書の登場人物です。

       

クリスマスが近いので内部にプレゼピオが飾られています。

プレゼピオとは、キリスト降誕の様子を人形で描いたものです。まだキリストの人形が置かれていません。クリスマスの当日になるとイエスの人形も置かれるのだそうです。

       
この教会は”フィレンツェの象徴”といってもいいでしょう。とにかくこの教会の正面に立つだけで、自分がフィレンツェにいるのだとしみじみ実感できます。ファサードの豪華さも(好き嫌いはともかく)見事なものです。
これを写真に納めるためには、ぜひ超広角レンズをお持ちになることを強くお勧めします。
 

「Duomo・2」