ウフィッツィ美術館・3


 
第18室「トリブーナ」・・・ウフィッツィ美術館の中枢です。
メディチのフランチェスコ一世の命により1585年に造られました。ここには当時の最も貴重なコレクションが収められています。
上のパノラマ写真の中ほどにある「メディチのビーナス」は「ミロのビーナス」と並ぶヘレニズム時代の彫刻です。
8角形の部屋の壁は、コジモ、ロレンツォなどメディチ家の人々の肖像も多く飾られています。
また部屋の真ん中にある貴石のテーブルもすばらしい出来ばえです。
この部屋は通路でしきられ、一方通行です。逆行しようとすると怒られますのでご注意を。

 

「トリブーナ」を出ると、展示物の中心は北方ルネサンスやヴェネツィア派などの作品に移ります。

左はルーカス・クラーナハの「アダム」と「イヴ」。人間の原罪の原因となった「イヴ」ですが、とても官能的に描かれていて、その罪を糾弾するような雰囲気の絵ではありません。

ここらへんまでくると、他のお客も急に足を速め、どの部屋もわりと空いています。

やはりウフィッツィ美術館で人気があるのは「フィレンツェ・ルネサンス」なのでしょうか。

     
ウフィッツィ美術館後半のハイライトの一つ、ミケランジェロの「聖家族」。
ミケランジェロ唯一のタブロー(額縁形式の絵)です。

やっぱりミケランジェロの作品ですね。マリア様まで筋肉質です。ちゃおちゃお的には、ミケランジェロの描く女性は筋肉的でやさしさを感じません。彼は(特に歳をとってから)女性を描くのが、あまり好きでなかったような気がします。

     

第26室、ラファエロの部屋。
左から「教皇レオ10世」「教皇ジュリオ2世」。

どちらもルネサンスの歴史本には必ず顔を出す教皇です。特にジュリオ2世は政治家として、また美術のパトロンとして逸話には事欠かない人物でした。
二人ともきわめて「ルネサンス的」教皇だったのです。

美術館の鑑賞も、ここまで来ると結構疲れてきます。女の子が大あくび。

     
第28室。
ティツィアーノの「ウルビ-ノのビーナス」。
「この世で最も官能的(卑猥)な絵だ」などといわれたこともある作品です。


美術館の部屋の展示のテーマもこの辺りから、「マニエリスム」になってゆき、ほとんどの観光客はわきめもふらず通りすぎて行くだけになってしまいます。

       
ちゃおちゃおのごとき「一般人」がウフィッツィ美術館のことを紹介しようなどということが、いかに無謀なことかだんだん判ってきました。それでここで終わろうと思います。

これから訪れる予定の方には見学の前には必ず、絶対、きっとガイドブックで作品の解説を読んでおかれることをお薦めします。とにかく傑作だらけですので、何も知識がないと見過ごしてしまう可能性が大なのです。

また、美術館の中にはカフェテリアもあって食事もできます。値段は高いです。でもここを利用すれば、1日中いることだってできます。(いないか、普通。)

ウフィッツィ美術館はちゃおちゃおの「超推薦」!!!です。 

 

「ウフィッツィ美術館・2」